結婚が決まったら結納はするべき?結納金はいくら包めばいいの?
日本には、結婚が決まったら「結納」をする文化があります。しかし「結納ってなにをすればいいの?」「絶対にしないといけないの?」と思っている人も多いでしょう。
そこで今回は、結納の基礎知識や結納金の相場、当日までの流れなどについてご紹介します。
結納とは?
結納とは、結婚する新郎新婦とその両家の親で行う婚約の儀式のことです。男性側の親が結納品を用意して新婦側の親に渡します。
結納は日本特有の文化で、海外では結婚式を挙げる前に結納のような儀式や風習を行うことはほとんどありません。
現在では結納を行うカタチも少なくなり、行う場合であっても略式結納というカタチを選ばれる傾向にあります。
結納と顔合わせの違い
結婚が決まった後に行う儀式には「結納」の他に「顔合わせ」があります。どちらも新郎新婦と両家の親が集まって行うという点においては同じですが、顔合わせは結納のように金品の受け渡しを行うことはせず、両家の親睦を深めるための食事会だけを行います。
結納するかどうかはどうやって決めればいいの?
昭和以前は結納をするのが当たり前の時代でしたが、今は価値観の多様化により結納をせず、顔合わせだけで済ませるケースも増えてきました。
まずは自分たちで結納するかどうかを決めた上で、両家の両親に相談しましょう。両親の中には「結納は必ずするもの」という考え方を持っている方もいらっしゃいますので、意見が違う場合は全員が納得するまで話し合うことをオススメします。
結納することが決まったら誰が準備を進める?
昔は男性側が主導権を握って結納の準備を進めていましたが、今は新郎新婦ふたりで準備を進めることが多いです。
結納金はいくら包めばいいのか?
次は結納金の相場や結納金の使われ方などについてご紹介します。
結納金の相場
結納金の相場は100~150万ほどですが、キリの良い数字を贈る傾向にあるため、100万円という金額を包む人が多いです。
結納金は何に使われる?
結納金は新婦側の家族が好きに使うわけではありません。一般的には、結婚式の費用や新居の家具を購入するために使用されることが多いです。つまり結納金というのは結婚する二人の準備資金になるということなんですね。
結納金なしでもいいのか?
新郎側の家族の中には結納金を用意することができない。という方もいるかと思います。結納するにあたって、結納金は必ず必要ではありません。
ただし、新婦側の両親の中には結納金を用意していない場合、失礼だと感じる方もいるので、結納金をなしにする時は、事前に両家同士で話し合って決めておきましょう。
結納の準備・流れ
最後に結納の準備や流れについてご紹介します。
事前に準備するもの
結納当日までに準備する必要があるものは次のとおりです。
【新郎側が準備するもの】
- ・結納品
- ・結納金
- ・結婚記念品(婚約指輪、腕時計など)
【新婦側が準備するもの】
- ・結納返し
結納品や結納返しは聞き慣れないものばかりなので、どうやって揃えたらいいか分からない方も多いと思います。そんな時はネットで「結納品セット」「結納返しセット」と検索したら、セット品が見つかるので、それを購入するというやり方もあります。
日程・場所の決め方
結納を行う日程は、結婚式の3~6か月前に行うのがベストです。また日程を決める際は、大安・友引・先勝の良いお日柄で、午前スタートで午後2時頃までにはお開きするスケジュールにすると良いでしょう。
開催場所については昔は新郎側が新婦宅を訪問して、結納品などを納めていましたが、近年では両家の中間にあたるレストランや料亭などで行われるケースが増えています。また、開催場所の支払いはご家庭によって異なるので、事前に誰が支払うか決めておきましょう。
当日の参加者
結納当日は、新郎、新郎父、新郎母、新婦、新婦父、新婦母の合計6人が参加することが多いです。祖父母や兄弟が参加することはありませんが、親代わりとして育てられた、などの理由で親の代わりに参加する、ということはあります。
席順については、上座が新郎家、下座が新婦家となります。開催の主催が本人である場合などは上座から順に本人、父、母となることが多いです、
当日の服装
結納当日の服装は、お二人と両家の服装の格を合わせた格好にしましょう。
新婦が振袖の場合は、新郎は礼服(ブラックスーツ)・略礼服(ダークスーツ)着を用。母親は色留袖、父親はブラックスーツ。
新婦がキレイ目ワンピースなどのセミフォーマルな格好をする場合は、母親はフォーマルスーツ、新郎・父親は礼服。女性側はなるべく華やかさのある色の服に、真珠など品のあるアクセサリーを身につけることをオススメします。
当日の流れ
結納当日の大まかな流れは以下のとおりです。
- ・会場の準備(結納品を飾るなど)
- ・参加者の入場
- ・儀式を始める前の挨拶(新郎父)
- ・新郎側から新婦側へ結納品を納める
- ・新婦側から新郎側へ結納返しを納める
- ・新郎新婦から婚約記念品のお披露目
- ・締めの口上を述べる(新郎父)
- ・祝宴
まとめ
結納をする人たちは年々減少傾向にありますが、中には「結婚するなら必ず結納はするべきだ」と考えている親御様もいらっしゃるので、新郎新婦だけで結納をするかどうか決めずに必ず両家のご両親にも相談して決めましょう。
結納とひとまとめに言っても、簡略化することも近年増えてきています。正解がお家によって様々ですので、どのようなやり方・内容がご両家にとって良いかを相談してみましょう。
結婚という事自体が「もとは他人だった「お家」と「お家」を結びつける事」となります。生まれ育った家のしきたりや考えなどを知る良い機会と捉え、ぜひご両親ともお話しする時間をとるきっかけにしていただけると良いのではないでしょうか。